「オムニバスタウン」に関する記事
奈良市は「オムニバスタウン計画」の一環として、公共車両優先システムの運用を4月11日より開始した。
公共車両優先システムとは、主要交差点においてバスの接近に応じて信号を調整するもので、バスの円滑な運行に効果がある。
対象路線は市内循環線、恋の窪線などで、高天、大森町など6か所の交差点の信号を同システムに対応させたほか、対象路線を走るバスに車載機を取り付けた。
奈良市の「オムニバスタウン計画」では、これまでにノンステップバスの増車とバスロケーションシステムの拡充が行われている。
情報源:朝日新聞奈良地方面(2001年4月11日)
奈良交通は奈良市内路線向けに中型ノンステップバスを3台導入し、3月22日より市内循環外回りで運行を開始した。 1999年の大型ノンステップバス導入に次ぐもので、奈良交通のノンステップバス保有台数は5台となる。
車種は日野HRで、乗降扉は前と中央にあり、前中扉間がノンステップとなっている。全長は10.5mあり、中型車ながら大型車並みの収容力を有する。
今回の新車導入は奈良市の「オムニバスタウン計画」の一環として行われたもので、車体各所に「オムニバスタウン・なら」の文字が掲げられている。
奈良市はオムニバスタウン計画の一環として2月24日、25日の両日、バスの試乗会を行った。
試乗はJR奈良駅を起点にした周回コース2コースで行われ、事前に申し込んだ市民らが試乗した。 車両は2階建て夜行高速バス、ノンステップバスのほか、濃飛乗合自動車より借り受けたボンネットバスを使用した。
試乗の合間にはJR奈良駅西口でこれらの車両の展示が行われ、一般に開放された。
奈良市は昨年12月にオムニバスタウンに指定されたことをうけて、2月23日から25日までさまざまな行事を行う。
オムニバスタウン・なら 推進シンポジウム
- 日時:2月23日(金)13時30分~16時10分(終了時刻は予定)
- 場所:ならまちセンター(奈良市東寺林町)
- 内容:(以下敬称略)
- 記念講演:「万葉びとと出逢う街・なら・・・オムニバスがやってくる!」 上野誠(奈良大学文学部助教授)
- コント:「あるバス停でのできごと」 奈良交通お笑い演芸同好会
- パネルディスカッション:「より便利に、より快適に、そしてクリーンに バスからはじまる暮らしの1ページ」
コーディネーター:坪内美樹(トーキングプランナー)
パネリスト:上野誠、守屋弘斎(東大寺長老)、鈴木文彦(交通ジャーナリスト)、國友正道(奈良交通社長)
- 当日はボンネットバスの展示も行う
ボンネットバス・高速バスに乗りませんか
- 日時:2月24日(土)・25日(日)
- 発車時刻:両日とも、1回目・10時30分、2回目・13時30分
- 運行内容:
東回りコース:(ボンネットバスなどを使用)
JR奈良駅西口~大仏殿・春日大社前~元興寺~JR奈良駅西口(所要30分)
西回りコース:(高速バス・ノンステップバスを使用)
JR奈良駅西口~薬師寺~朱雀門~JR奈良駅西口(所要45分)
(いずれも途中下車は不可)
当日は10時から15時まで、JR奈良駅西口駅前広場でバスの展示も行う
当日使用されるボンネットバスは、奈良交通で保存されている車両ではない模様である。
いずれも参加には事前申し込みが必要である。
更新履歴:2001年2月4日掲載、2月25日申込要領を削除
運輸省、建設省(=いずれも当時)と警察庁は12月26日、奈良市をオムニバスタウンに指定した。
オムニバスタウン構想は、路線バスの機能を高めて交通環境の改善や快適な生活環境の実現を目指す自治体の取り組みを、関係3省庁が連携して支援するものである。指定をうけて奈良市は5年計画で40億円をかけて施策を進める。
主な施策として、公共車両優先システムの導入、ノンステップバスの増車、バスロケーションシステムの拡充などを挙げている。また、春と秋の休日に行っているパークアンドバスライドを平日にも行う構想もある。
奈良市をオムニバスタウンに指定 (2001年1月23日)
奈良市が昨年12月26日に「オムニバスタウン」に指定された。
オムニバスタウン構想は、路線バスの機能を高めて交通環境の改善や快適な生活環境の実現を目指すものである。指定自治体は関係2省庁(=国土交通省、警察庁)の支援のもと施策を進める。「オムニバスタウン」には、1997年12月の浜松市を皮切りにこれまで5都市が指定された。今回は奈良市のほか、熊本市と静岡市も指定された(別表)。
奈良市が策定したオムニバスタウン計画には、走行環境の改善、交通施設等の整備・改善、利便性の向上などの視点で、すでに実施されているものも含めて21の施策が盛り込まれている。
主な施策は下記のとおり。
- 市内循環線、恋の窪線、県道木津横田線に公共車両優先システムを導入する。
- 観光客向けパークアンドバスライドを引き続き実施するとともに、駐車場案内システムを整備する。
- 現在2台運行中のノンステップバスを12台に増車する。
- バスロケーションシステムを拡充し、接近表示機を市役所、病院待合所など停留所以外にも設置する。
- 交通不便地域2箇所を解消する。
公共車両優先システムとは、主要交差点においてバスの接近に応じて信号を調整するもので、バスの円滑な運行に効果がある。
そのほか、1999年に三条通りで実験が行われた街路整備とトランジットモールの導入が引き続き検討される。また、通勤時パークアンドバスライド、サイクルアンドバスライド、バス専用レーンの導入も検討される。
奈良市では年々交通渋滞が深刻化し、平日の通勤時や観光シーズンの土曜・休日は各所で渋滞が発生する。また、山間部だけでなく市街地でもバス運行本数は減少傾向にあるなど、路線バスの機能は低下している。
オムニバスタウン計画の着実な実現を通して路線バスの機能が高まり、奈良市が住民や観光客にとって利便性の高い都市になるよう期待したい。
(参考:日本経済新聞(2000年12月27日)、朝日新聞(2000年12月27日)、国土交通省ホームページ)
別表:オムニバスタウン指定都市
1997年12月 |
浜松市 |
1999年2月 |
金沢市、松江市 |
2000年2月 |
盛岡市 |
2000年3月 |
鎌倉市 |
2000年12月 |
奈良市、熊本市、静岡市 |
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情報源:日本経済新聞(2000年12月27日)、朝日新聞(2000年12月27日)、旧運輸省ホームページ
更新履歴:2001年1月7日掲載、1月23日解説を追記