「運賃」に関する記事
国土交通省は、奈良交通とエヌシーバスから申請されていた乗合バス上限運賃の変更について、2023年12月19日に認可した。
これを受けて、奈良交通とエヌシーバスは2024年2月1日から乗合バスの運賃を改定する。主な改定内容は下記のとおり。
対象路線
奈良交通、エヌシーバスの乗合(路線)バス全線
(一部のコミュニティバス、郡山イオンモール線、京都学研線は除く)
片道普通運賃の改定
- 初乗り運賃:190円→220円
- 奈良・平城均一区間:220円→250円
- その他の区間:距離に応じて30円~800円引き上げ
- 学園前駅-赤膚山:240円→270円
- 榛原駅-天満台東三丁目:280円→320円
- JR・近鉄奈良駅-梅美台三丁目:310円→360円
- 近鉄郡山駅-泉原町:390円→450円
- 加茂駅-和束河原:490円→560円
- 大和八木駅-新宮駅:5,350円→6,150円
(一部区間では上記と異なる場合がある。)
定期券発売額の改定
- 片道普通運賃の改定に伴い、区間式(通勤・通学(学生))定期券の発売額を改定する。
- 金額式ICカード定期券「CI-CA plus」は、月々の支払額を改定する。同じ区間で引き続き利用するには、券面記載運賃の変更手続きが必要。
- 通学定期券の割引率は、41.5%から43.5%に拡大する。
その他の乗車券の改定
- 奈良交通ゴールドパスの発売額を下記のとおり改定する。
- 3ヶ月券:5,500円→6,300円
- 6ヶ月券:8,500円→9,600円
- イオンモール橿原買物回数券は、発売額(大人1,000円、小児500円)は変えず、券片数を5枚から4枚に変更する。
- ICカード乗車券「CI-CA」のプレミア率は据え置く(普通5%、ひまわり15%)。
- 各種フリー乗車券の発売額は、2024年4月に改定する予定。
情報源:奈良交通ホームページ、国土交通省近畿運輸局サイト
写真撮影:829(2024年1月6日撮影、大和西大寺駅南口)
奈良交通をはじめとする事業会社4社は、10月20日から市内循環線・六条山線・奈良法隆寺線に、JCBなど各種国際ブランドのタッチ決済を導入する。
タッチ決済は、対応するクレジットカードやスマートフォン等を決済機器にタッチするだけで支払いができる。主要観光地を結ぶバスがタッチ決済に対応することで、特に外国からの観光客にとって便利になる。
タッチ決済導入の詳細は下記のとおり。
- 導入日:2023年10月20日
- 対応ブランド:JCB・American Express・Diners Club・Discover・銀聯
- 導入路線および車両数:市内循環線(15台(予備車を含む))、六条山線(13台)、奈良法隆寺線(8台)
あわせて、市内循環線で導入していた「Visaタッチ決済」を、六条山線、奈良法隆寺線にも広げる。
今回のタッチ決済導入にあわせて、奈良法隆寺線は薄紫色のラッピングバスで運行し、他の路線と識別しやすくする(奈良法隆寺線をラッピングバスで運行を参照)。
情報源:奈良交通ホームページ、日本経済新聞電子版「奈良交通、世界遺産結ぶ路線でラッピングバス運行」(2023年10月20日)
更新履歴:2023年10月19日掲載、10月21日(Visaタッチの通用範囲について修正)
奈良交通と名鉄バスは、9月30日から高速バス奈良名古屋線を毎日運行する。現在は土日祝日を中心とした特定日に運行しているが、平日の運行を再開する。
あわせて同日より運賃を改定するほか、奈良県内の区間(山添-奈良・天理)で利用できるようにする。
運賃の改定
【現行】
- 片道 大人2,700円、小児1,350円
- 往復(4日間有効) 大人4,300円、小児2,150円
【改正】9月30日から
- 片道 大人3,000円、小児1,500円
- 往復(4日間有効) 大人5,100円、小児2,550円
県内利用の開始
9月30日から、「大和高原山添」停留所と奈良・天理の各停留所の間で利用できるようにする。
- 利用区間:大和高原山添-天理駅、天理(櫟本)、近鉄奈良駅、JR奈良駅
(大和高原山添-大和高原都祁の利用はできない)
- 運賃:大人2,550円、小児1,280円
上記区間を利用するときの予約は電話でのみ受け付ける(インターネット予約はできない)。
関連記事:
針インター-国道山添の区間を廃止 4月1日実施(2023年2月28日)
(名阪国道で天理と山添村を結ぶ路線バスは2023年3月末で運行を終えた)
情報源:奈良交通ホームページ
奈良交通とエヌシーバスは8月25日、乗合バス運賃の上限変更認可を国土交通省に申請した。認可されれば、2024年2月1日から実施する。
初乗り運賃は190円から220円に、奈良・平城均一区間は220円から250円に改定する。その他の区間も距離に応じて30円~800円引き上げる。
一方、通学定期券の割引率を拡大するほか(41.5%→43.5%)、ICカード乗車券「CI-CA」のプレミア率は据え置く(普通5%、ひまわり15%)。
奈良交通は厳しい事業環境のなか、バスの利便性向上や路線網維持に努めてきた。しかし、沿線人口の減少や少子高齢化、新型コロナウイルス感染拡大による生活様式の変化などで乗客が減少している。
加えて運転者の不足が顕在化しており、待遇の改善による定着促進が急務となっている。近年は車両の代替を抑えていたことから、今後はバリアフリー対応、環境対応車両への計画的な代替も必要となる。
燃料など物価の高騰もあり、費用の増加を経営努力だけで吸収することは困難であるとして、運賃改定を申請した。消費税率引き上げに伴うものを除くと、2009年12月以来約14年ぶりの改定となる。
情報源:奈良交通ホームページ、
「乗合バス運賃の上限変更認可申請について」(奈良交通・2023年8月25日)(PDFファイル)、
日本経済新聞電子版「奈良交通、バス運賃引き上げを申請 24年2月に平均14%」(2023年8月25日)、
NHK「奈良交通 来年2月からバスの運賃値上げへ」(2023年8月25日)、
奈良テレビ「奈良交通 路線バスの運賃値上げへ 国交省に申請」(2023年8月25日)
奈良交通をはじめとする事業会社5社は、市内循環線で「Visaタッチ決済」の実証実験を行う。
「Visaタッチ決済」は、対応するカード等を決済機器にタッチするだけで支払いができる。
バスが「Visaタッチ決済」に対応すると、手持ちのクレジットカードやスマートフォン等を使って、キャッシュレスで乗車できるようになる。特に外国からの観光客にとって利点が大きい。
実証実験の詳細は下記のとおり。
- 実施期間:2023年4月10日から2年間(予定)
- 対象路線:市内循環内回り・外回り(JR奈良駅-高畑町-近鉄奈良駅-JR奈良駅)
- 機器設置車両:12台(市内循環専用車8台、予備車4台)
車両に「Visaタッチ決済」の決済機器が設置されていても、市内循環線以外の路線では利用できない。
情報源:奈良交通ホームページ