「八木新宮線」に関する記事
4月9日未明、十津川村長殿の国道168号線で土砂崩れが発生し、付近は2週間以上にわたって通行止めとなった。奈良交通は、4月9日から27日まで、八木新宮線と広域通院ラインで折り返し運行を実施した。
4月9日
- 八木新宮線 大塔温泉夢乃湯-上野地の区間を運休
通常の系統は、大和八木駅-大塔温泉夢乃湯、上野地-新宮駅で折り返し運行
「やまかぜ」は、大和八木駅-星のくに、上野地-新宮駅で折り返し運行
4月10日~25日
- 八木新宮線 星のくに-上野地の区間を運休
大和八木駅-星のくに、上野地-新宮駅で折り返し運行
- 広域通院ライン 大塔支所-旭橋の区間を運休
福神駅-大塔支所、旭橋-十津川温泉で折り返し運行
4月26日・27日
- 八木新宮線 星のくに-上野地の区間を運休
大和八木駅-星のくに、上野地-新宮駅で折り返し運行
ただし、大和八木駅発13:38の便は大塔支所まで運行
- 広域通院ライン 大塔支所-旭橋の区間を運休
福神駅-大塔支所、旭橋-十津川温泉で折り返し運行
現場付近は、14日夜から緊急車両の通行ができるようになり、19日朝からは普通車以下の一般車両が仮設の迂回路を通行できるようになった(7時~18時・交互通行)。しかしバスやトラックは通行できず、八木新宮線と広域通院ラインは、引き続き折り返し運転が続いていた。
その後現場付近の応急対策が進み、27日朝からバスやトラックを含む一般車両の片側交互通行ができることになった。八木新宮線と広域通院ラインは、4月27日で折り返し運行を終了し、28日から通常どおり運行する。
情報源:奈良交通ホームページ、十津川村ホームページ、奈良県ホームページ(報道資料)
更新履歴:2023年4月10日掲載、4月22日追記、4月28日復旧について追記、タイトル変更
奈良交通が大和八木駅(奈良県橿原市)と新宮駅(和歌山県新宮市)の間を運行する「八木新宮線」は、3月1日に開通60周年を迎えた。
八木新宮線60年のあゆみ
2013年3月の「八木新宮線開通50周年」に掲載した「八木新宮線のあゆみ」に、10年分の主なできごとを追記した。
- 1963年3月1日
新宮線、奈良大仏前-新宮駅(196.2km)運行開始。
- 1968年2月1日
湯の峰温泉に乗り入れ。奈良湯の峰線、奈良大仏前-湯の峰温泉(160.3km)運行開始。
- 1973年7月16日
奈良新宮線、奈良湯の峰線に冷房車導入。
- 1977年4月1日
川湯温泉に乗り入れ。奈良新宮線、奈良大仏前-川湯温泉(157.5km)運行開始。
- 1979年2月1日
川湯温泉ふじや前に乗り入れ。奈良新宮線、奈良大仏前-ふじや前(157.8km)運行開始。
- 1983年7月20日
八木発着に変更。八木新宮線、八木駅-新宮駅(162.5km)・八木駅-ふじや前(132.1km)運行開始。
- 1991年1月21日
新宮発着便を湯の峰温泉・川湯温泉に乗り入れ。八木駅-湯の峰温泉-川湯温泉-新宮駅(168.6km)運行開始。
- 1992年7月16日
ワンマン化実施。新製車両(日野U-HU3KLAA)を導入。
- 2000年4月16日
八木駅-新宮駅、八木駅-湯の峰温泉各2往復から、八木駅→新宮駅2便、新宮駅→八木駅、新宮駅→折立、折立→湯の峰温泉、湯の峰温泉→八木駅各1便に変更(減回)。
- 2001年3月22日
八木駅-新宮駅3往復に変更(増回)。
- 2002年10月1日
八木駅-五條バスセンター間各停留所に停車。
- 2010年4月1日
十津川村のホテル昴に乗り入れ(新宮駅発八木駅行の1便を除く)。
- 2011年9月2日
台風12号の接近により一部区間で運休。台風12号は沿線各地に甚大な被害をもたらし(紀伊半島大水害)、10月31日まで一部区間の運休が続いた。その後、迂回運行は2017年1月29日まで続いた。
- 2015年11月2日
バリアフリー対応の新製車両(日野QDG-KV290N1)を導入。
- 2016年10月
バリアフリー対応の新製車両(いすゞQDG-LV290N1)を導入。
- 2017年2月27日
旧型車両(日野U-HU3KLAA)による運行を終了。
- 2017年4月1日
五條病院玄関口に乗り入れ。
- 2017年10月1日
系統番号[特急301][特急302]を付番。
- 2019年12月20日
大和八木駅-新宮駅の間を同一の便で完全乗車した乗客を対象に、記念品の配布を開始。
- 2021年4月1日
平日の新宮駅発大和八木駅行きのうち2便を、西吉野農業高校経由で運行。
- 2022年10月1日
所要時間を短縮した「観光特急やまかぜ」を新設。土日祝日の1往復を置き換え。
台風14号は9月19日の夜に近畿地方に最接近した。奈良県南部では台風が近づく前から大雨を観測し、奈良交通の一部路線の運行に影響があった。
台風の影響による運行状況は下記のとおり。なお、一般路線バスの運休区間の変更の正確な時刻は明らかでない。
9月18日
下記の路線・区間で運休した。
- R169ゆうゆうバス:大迫ダム-下桑原
- 大台ヶ原線:不動窟-大台ヶ原
- 八木新宮線:【夕方から】十津川村役場-七色
9月19日
下記の路線・区間で運休した。真美ヶ丘線は、馬見丘陵公園の休園のため一部区間を運休した。
- 夜行高速バスやまと号(五條新宿線、TDR横浜線):全便
- やまと号連絡バス(JR奈良駅→天理駅)
- 大阪空港リムジンバス:JR奈良駅発15:50、16:50、大阪空港発17:40以降
- 真美ヶ丘線:【終日】馬見北三丁目-馬見丘陵公園
([33]五位堂駅-馬見丘陵公園系統は、[35]五位堂駅-馬見北三丁目系統で運行) - R169ゆうゆうバス:【午前】大迫ダム-下桑原、【午後から】湯盛温泉杉の湯-下桑原
- 大台ヶ原線:全区間
- 八木新宮線:【早朝】十津川村役場-七色、【午前】宇井-七色、【昼過ぎから】天辻-七色
9月20日
大台ヶ原線は全区間運休した。
情報源:奈良交通ホームページ、奈良県ホームページ(防災・危機管理)
奈良交通は、10月1日に八木新宮線と木津高山線でダイヤ変更を実施する。
あわせて、木津川市コミュニティバス「きのつバス」でもダイヤ変更を実施する。
八木新宮線
八木新宮線に「観光特急やまかぜ」を新設する。土日祝日のみ運行する。
「やまかぜ」は、五条駅と十津川温泉・ホテル昴の間の経路を変更し、停車停留所を少なくすることで、従来の系統に比べて所要時間を約30分短縮する。
五条駅とホテル昴の間は、星のくに、上野地、十津川村役場、十津川温泉のみ停車し、その他77か所の停留所は通過する。一部区間で新道を経由するため、走行キロは従来の系統の166.8kmから3.6km短縮し、163.2kmとなる。
使用車両は、従来の八木新宮線の車両と共通である。
土日祝日の大和八木駅発11:38の新宮駅行きと、新宮駅発10:18(ダイヤ変更前は9:59)の大和八木駅行きを「やまかぜ」に置き換えて運行する。土日祝日の他の便と、平日の全ての便は従来の特急[301]・[302]系統で運行する。
新設する系統
- 特急やまかぜ[301]大和八木駅→五條バスセンター→五条駅→十津川温泉→ホテル昴→新宮駅
- 特急やまかぜ[302]新宮駅→ホテル昴→十津川温泉→五条駅→五條バスセンター→大和八木駅
木津高山線
利用の減少に伴い、木津高山線を廃止する。
同線は、木津川市コミュニティバス「きのつバス」の運行がない朝と夜の時間帯に運行していた。
廃止する系統
- [71]山田川駅-木津駅
- [72]山田川駅-木津駅-鹿背山
廃止する停留所
鹿背山、白口、宮之堀
木津川市コミュニティバス「きのつバス」
木津高山線の廃止に伴い、[木-2]鹿背山-高の原駅系統の運行時刻を変更する。
始発を繰り上げ最終を繰り下げるが、日中の運行間隔を変更するため1日の運行本数は変わらない。
和歌山県田辺市本宮町本宮の市道湯の峰本宮線で落石があり、7月21日から付近で通行止めになっている。
奈良交通は同日から、八木新宮線の大日越登り口-湯の峰温泉で迂回運行を実施している。
迂回により通過する停留所はないが、迂回区間より先の運行に遅れが生じている。
情報源:奈良交通ホームページ、熊野本宮観光協会サイト