「ノンステップバス」に関する記事
奈良市は昨年12月にオムニバスタウンに指定されたことをうけて、2月23日から25日までさまざまな行事を行う。
オムニバスタウン・なら 推進シンポジウム
- 日時:2月23日(金)13時30分~16時10分(終了時刻は予定)
- 場所:ならまちセンター(奈良市東寺林町)
- 内容:(以下敬称略)
- 記念講演:「万葉びとと出逢う街・なら・・・オムニバスがやってくる!」 上野誠(奈良大学文学部助教授)
- コント:「あるバス停でのできごと」 奈良交通お笑い演芸同好会
- パネルディスカッション:「より便利に、より快適に、そしてクリーンに バスからはじまる暮らしの1ページ」
コーディネーター:坪内美樹(トーキングプランナー)
パネリスト:上野誠、守屋弘斎(東大寺長老)、鈴木文彦(交通ジャーナリスト)、國友正道(奈良交通社長)
- 当日はボンネットバスの展示も行う
ボンネットバス・高速バスに乗りませんか
- 日時:2月24日(土)・25日(日)
- 発車時刻:両日とも、1回目・10時30分、2回目・13時30分
- 運行内容:
東回りコース:(ボンネットバスなどを使用)
JR奈良駅西口~大仏殿・春日大社前~元興寺~JR奈良駅西口(所要30分)
西回りコース:(高速バス・ノンステップバスを使用)
JR奈良駅西口~薬師寺~朱雀門~JR奈良駅西口(所要45分)
(いずれも途中下車は不可)
当日は10時から15時まで、JR奈良駅西口駅前広場でバスの展示も行う
当日使用されるボンネットバスは、奈良交通で保存されている車両ではない模様である。
いずれも参加には事前申し込みが必要である。
更新履歴:2001年2月4日掲載、2月25日申込要領を削除
運輸省、建設省(=いずれも当時)と警察庁は12月26日、奈良市をオムニバスタウンに指定した。
オムニバスタウン構想は、路線バスの機能を高めて交通環境の改善や快適な生活環境の実現を目指す自治体の取り組みを、関係3省庁が連携して支援するものである。指定をうけて奈良市は5年計画で40億円をかけて施策を進める。
主な施策として、公共車両優先システムの導入、ノンステップバスの増車、バスロケーションシステムの拡充などを挙げている。また、春と秋の休日に行っているパークアンドバスライドを平日にも行う構想もある。
奈良市をオムニバスタウンに指定 (2001年1月23日)
奈良市が昨年12月26日に「オムニバスタウン」に指定された。
オムニバスタウン構想は、路線バスの機能を高めて交通環境の改善や快適な生活環境の実現を目指すものである。指定自治体は関係2省庁(=国土交通省、警察庁)の支援のもと施策を進める。「オムニバスタウン」には、1997年12月の浜松市を皮切りにこれまで5都市が指定された。今回は奈良市のほか、熊本市と静岡市も指定された(別表)。
奈良市が策定したオムニバスタウン計画には、走行環境の改善、交通施設等の整備・改善、利便性の向上などの視点で、すでに実施されているものも含めて21の施策が盛り込まれている。
主な施策は下記のとおり。
- 市内循環線、恋の窪線、県道木津横田線に公共車両優先システムを導入する。
- 観光客向けパークアンドバスライドを引き続き実施するとともに、駐車場案内システムを整備する。
- 現在2台運行中のノンステップバスを12台に増車する。
- バスロケーションシステムを拡充し、接近表示機を市役所、病院待合所など停留所以外にも設置する。
- 交通不便地域2箇所を解消する。
公共車両優先システムとは、主要交差点においてバスの接近に応じて信号を調整するもので、バスの円滑な運行に効果がある。
そのほか、1999年に三条通りで実験が行われた街路整備とトランジットモールの導入が引き続き検討される。また、通勤時パークアンドバスライド、サイクルアンドバスライド、バス専用レーンの導入も検討される。
奈良市では年々交通渋滞が深刻化し、平日の通勤時や観光シーズンの土曜・休日は各所で渋滞が発生する。また、山間部だけでなく市街地でもバス運行本数は減少傾向にあるなど、路線バスの機能は低下している。
オムニバスタウン計画の着実な実現を通して路線バスの機能が高まり、奈良市が住民や観光客にとって利便性の高い都市になるよう期待したい。
(参考:日本経済新聞(2000年12月27日)、朝日新聞(2000年12月27日)、国土交通省ホームページ)
別表:オムニバスタウン指定都市
1997年12月 |
浜松市 |
1999年2月 |
金沢市、松江市 |
2000年2月 |
盛岡市 |
2000年3月 |
鎌倉市 |
2000年12月 |
奈良市、熊本市、静岡市 |
|
情報源:日本経済新聞(2000年12月27日)、朝日新聞(2000年12月27日)、旧運輸省ホームページ
更新履歴:2001年1月7日掲載、1月23日解説を追記
9月から11月にかけて奈良交通とエヌシーバスは今年度の新車を購入した。観光車は日野セレガGD、路線車はノンステップバスのほか、前中2扉のワンステップバスを購入した。また、小型車ではいすゞエルガミオ(7m)を購入した。
現在確認できている車種別の配属状況は以下のとおり。
- ノンステップバス いすゞKC-LV832N
奈良営業所 2台
- 前中扉ワンステップバス 日野KC-HU2MPCA
北大和営業所 6台
- 前中扉ワンステップバス 日野KC-HU2MMCA
奈良営業所 4台、平城営業所 2台
- 小型ワンステップバス いすゞKK-LR233E1(エルガミオ)
奈良営業所 7台、エヌシーバス郡山営業所 1台
- 観光車 日野KC-RU4FSCB
奈良貸切営業所 1台
更新履歴:1999年10月6日掲載、12月12日追記、2000年1月29日訂正
奈良交通は10月14日より、市内循環線内回りでノンステップバスの運行を開始した。
ノンステップバスは乗降口の段差を無くした構造の車両で、高齢者や障害者をはじめすべての人が容易に乗降できる利点をもつ。1997年3月に国内で本格的に導入されて以来、全国各地で導入の動きが広まっている。
今回導入されたのはいすゞKC-LV832N(2台)で、前中2扉仕様である。登録番号は「奈良200か・・44」、「45」である。
ノンステップバス登場 (1999年10月17日)
全国的に導入が進んでいるノンステップバスがこのほど奈良交通にも登場した。運行開始に先立ってJR奈良駅前広場で お披露目式が行われ、華々しいデビューを飾った。
かつては低床化に積極的であった奈良交通であるが、ノンステップバス導入に関しては慎重であったと言える。 理由としてはコストの問題のほか、主に採用している日野自動車、いすゞ自動車がノンステップバス開発で出遅れたことも挙げられるだろう。ノンステップバス導入の動きが広まるなかで、従来採用しているメーカーにこだわらずノンステップバスを導入した事業者もあったが、保守整備のノウハウがないなどの事情から新規メーカー車の導入は容易ではない。しかし、奈良県と奈良市がノンステップバス導入の補助金を予算化したことや、日野、いすゞの両社が相次いでノンステップバスを発売したことが追い風となり、今回の導入に至った。
今回導入した車両は、いすゞKC-LV832N(2台)である。前中扉間の床は水平で、中扉より後方はスロープ状として通路部分の段差を解消している。機能面では、アイドリングストップアンドスタートシステムや乗降時に車高を調整できるニーリングシステムを装備している。また、構造上4速トルコンATが採用されているため、独特の走行音が聞こえる。
いすゞノンステップバスはオプションで後扉の装着も可能であるが、今回は標準仕様である前中2扉での導入となった。奈良交通は、昨年暮に3扉車を2扉ワンステップバスで代替しており、今回もそれに倣ったとみられる。
座席配置は基本的に前向きであるが、前輪タイヤハウスと中扉の間は左右とも横向きである。最前列の座席は前輪タイヤハウス部分にあり、2段のステップを介して着席する。また、先に導入したリフトバスに続いて音声合成放送装置を採用したほか、LED表示による次停留所案内を初めて採用した。
今回は市内循環内回りに2台のみの導入にとどまったが、今後は台数の増加と導入路線の拡充が期待される。 ノンステップバスの存在を多くの人々に知ってもらうことが、ノンステップバス普及への一歩となるのである。 |
更新履歴:1999年10月14日掲載、10月19日一部訂正