「八木新宮線」に関する記事
1992年から八木新宮線の専用車両として運行されてきた旧型車両(日野U-HU3KLAA)が、2月27日をもって運行を終了した。
奈良交通は、ホームページで旧型車両の運行予定を公開したほか、26日の八木駅発最終運行では特製のゲレットを掲出した。
26日は八木駅11:45発新宮駅行きの便で運行した。乗客が増えることが予想されたため、発車直前は2台待機していた。

旧型車両の最後の2台、288と290が2台そろってラストランに備えていた。(2017年2月26日撮影・八木駅、以下2枚も同じ)

登場時のカラーリングが残された288がラストランを担当する。

前面にはラストランの特製ゲレットが掲げられた。
27日は新宮駅7:46発八木駅行きの便で運行した。14:30頃、定刻より少し遅れて終点八木駅に到着した。

新宮からの長旅を終えて八木駅に到着。平日の日中にもかかわらず多くのファンが出迎えた。(2017年2月27日撮影・八木駅)
八木新宮線旧型車両(日野U-HU3KLAA)のあゆみ
この車両は、八木新宮線に向けた久々の新製車両として1992年7月に登場した。貸切車両を思わせる配色と、全長は短いながらも高出力エンジンを搭載する仕様は独特のものであった。

十津川温泉で休む八木駅行き特急バス。撮影当時は八木駅-新宮駅2往復と、八木駅-湯の峰温泉2往復の運行だった。(1996年3月撮影)
当初は9台導入されたが、運行本数が減少したため他の路線に転じる車両もあった。事故のため1台が廃車されたのち、2013年以降は残る8台すべてが八木新宮線の運行についていた。
2011年9月に発生した紀伊半島大水害では、しばらくの間部分運休を余儀なくされたが、復旧後は地域の復興を応援するシンボルとして活躍した。

2011年の紀伊半島大水害は、八木新宮線の沿線に甚大な被害をもたらした。バスは復興への応援メッセージを掲げて運行された。(2011年12月23日撮影・八木駅)
2013年には、八木新宮線の開通50周年を記念して、6台を対象に沿線の観光地の写真がラッピングされた。

開通50周年を記念して車両がラッピングされた。扉が1つだけで側面が平らなのでラッピングの写真は美しく見えるが、1扉ツーステップの仕様は時代の要請に応えられなくなりつつあった。(2013年11月11日撮影・上野地)
2015年にバリアフリー対応の新型車両が導入され、翌年から旧型車両の廃車が始まった。2016年1月に3台、同11月に3台が廃車され、最後まで残った2台がこのほどラストランを迎えた。
関連記事:
きんてつ鉄道まつりに出展 (2016年10月30日)
(八木新宮線旧型車両が展示され、2017年2月で運行が終了することが掲示された。)
八木新宮線開通50周年 (2013年3月3日)
(八木新宮線のあゆみを掲載)
写真撮影:829(撮影日、撮影場所は別掲)
奈良交通は、1月30日から八木新宮線・十津川線・広域通院ラインの五條市大塔町宇井地区への乗り入れを再開する。2011年の紀伊半島大水害による影響で迂回運転を行っていたが、災害発生以来通行止めとなっていた市道宇井線が開通したことで、本来の運行経路に戻す。
通過扱いとなっていた「宇井」停留所の使用を再開するほか、国道168号線に臨時停留所を設置していた「宇井口」「大塔温泉夢乃湯」停留所を元の位置に戻す。
また、災害発生以来通過扱いとなっていた「長殿発電所前」停留所(十津川村長殿)も、同日より使用を再開する。
紀伊半島大水害による影響を受けた路線のうち、八木新宮線のすべての停留所が復旧する。なお、十津川線、広域通院ラインの「高滝口」停留所は引き続き通過扱いとなっている。
情報源:奈良交通グループホームページ
情報提供:Y.Matsuura様
10月29日と30日の両日、近鉄五位堂検修車庫(奈良県香芝市)と高安車庫(大阪府八尾市)で「きんてつ鉄道まつり2016」が開催された。
五位堂検修車庫の会場では、奈良交通が八木新宮線で運行する旧型車両を出展したほか、部品や各種グッズを販売した。展示車両のそばには、2017年2月で旧型車両の運行を終了する旨の掲示があった。
「きんてつ鉄道まつり」には、奈良交通が毎年車両展示やグッズの販売などで出展している。

数日前に八木新宮線向けの新車が配属されたことから、新車が展示されると見込まれたが、旧型車両が展示された。「きんてつ鉄道まつり」での展示は最後となる。
写真撮影:829(2016年10月29日)
奈良交通は10月に八木新宮線向けの新車を3台導入した。昨年に導入した3台とあわせて6台がバリアフリーを考慮したノンステップ2扉の車両となる。配属状況は下記のとおり。
- いすゞエルガ QDG-LV290N1(八木新宮線仕様)
葛城営業所(奈良200か10-27~10-29)
現行のツーステップ1扉の車両は、2017年2月をもって運行を終える。
情報提供:[52-0]卸センター様
「第16回スルッとKANSAIバスまつり」は、9月25日に堺市の大浜公園で開催された。
奈良交通は、昨年秋にデビューした「八木新宮線」向けのノンステップバスを展示したほか、各種グッズ・廃品を販売した。
その他、近畿地方や近県のバス事業者なども出展し、さまざまなイベントも実施された。会場は家族連れやバスファンなどでにぎわった。

奈良交通は八木新宮線向けのノンステップバスを出展した。
写真撮影:829(2016年9月25日)