奈良交通は、金額式ICカード定期券「CI-CA plus」の販売を2023年3月1日から開始した。
CI-CA plusでは、券面に表示された運賃の範囲内であれば、全路線(一部を除く)で利用できる。通用期間は月ごとの自動継続で、販売方法はWEB販売(インターネットでの販売)とする。
CI-CA plusの販売方法や通用区間などは下記のとおり。
販売方法
CI-CA plusは、インターネットの「CI-CA plus販売サイト」で発売する。奈良交通の案内所窓口では取り扱わない。
券種は、通勤定期券(大人・大人障害者等割引)と、学生定期券(大人・小児・大人障害者等割引)がある。
ICカード定期券は、自宅など指定の場所への郵送(送料600円(税込))で受け取るほか、奈良交通の案内所窓口で受け取ることもできる。
支払はクレジットカードを基本とするが、別途手続きをすることにより銀行振込による支払もできる。
通用期間・支払金額
CI-CA plusは月ごとに自動継続するため、購入時に通用期間は指定しない。
月々の支払金額は、従来の6か月定期券の運賃を5等分した金額となり、6か月目の支払はない。7か月目以降は、この周期が繰り返される。利用開始の月の支払金額は日割り計算する。
【例】220円区間の大人通勤定期券の支払金額
支払月 | 支払金額 |
---|
1か月目 | 10,690円 (月の途中から利用の場合は日割り計算) |
2か月目~5か月目 | 10,690円 |
6か月目 | 0円 |
7か月目~11か月目 | 10,690円 |
12か月目 | 0円 |
: | : 以降繰り返し |
学生定期券では、1年を超えて継続して利用すると「学生長期利用割引」として、2年目以降の支払金額が15%引きとなる。中学校から高校へ、高校から大学等へ進学する場合も継続できる。ただし、小学校から中学校に進学する場合は、小児運賃から大人運賃に変わるため継続できない。
通用区間
CI-CA plusは金額式定期券であり、通用区間の指定はない。券面に表示された運賃の範囲内であれば、全路線(一部を除く)で利用できる。
【例】A町-B駅(大人運賃220円)と、C駅-D町(同240円)を定期券で利用する場合
- 従来の定期券:A町-B駅と、C駅-D町の定期券が必要
- CI-CA plus:240円区間の定期券でどちらの区間も利用できる。上記以外の路線も240円区間までは追加料金なしで利用できる。
CI-CA plusを利用できない路線は下記のとおり。
空港リムジンバス、高速バス、定期観光バス、京都学研線、生駒山麓公園ふれあいセンター線、なら歴史芸術文化村直行バス、ぐるっとバス、市町村のコミュニティバス(R169ゆうゆうバス、奥宇陀わくわくバス、広域通院ラインを含む。ただし木津川市の「きのつバス」と「かもバス当尾線」は利用可能)
乗り越し
乗り越しをする場合は、従来の定期券では乗り越した区間の運賃で精算するが、CI-CA plusでは不足する差額の精算でよい。
【例】C駅-D町(大人運賃240円)の定期券で、C駅-E駅(同300円)を利用する場合(D町-E駅の大人運賃は210円)
- 従来の定期券:C駅-D町の定期券と、D町-E駅の運賃210円で精算
- CI-CA plus:240円区間の定期券と、C駅-E駅の運賃300円と定期券の運賃区間240円の差額60円で精算
その他特典
CI-CA plusを提示すると、生駒山上遊園地のほか、奈良交通関係の飲食店、道の駅などで特典が受けられる。
情報源:奈良交通ホームページ
奈良交通は奈良県と連携して、奈良公園周辺で運行する「ぐるっとバス」にEV(電気自動車)バスを2台導入する。
EVバスは電力で走行し排出ガスがないほか、エンジンの振動や変速時の衝撃もない。
車種はBYDジャパンJ6(都市型II)で、車体の大きさは県内で現在運行している小型バスと同等である。
「奈良公園ルート」と「若草山麓ルート」で各1台運行する。ぐるっとバスの運行がない日は、郡山若草台線など他の路線で運行する。
EVバスは当初、2月25日に運行を開始する予定であったが、延期されることになった。変更後の運行開始日は未定である。
BYD製EVバスをめぐっては、部品のさびを防ぐために六価クロムが使用されていることが判明した。メーカーは通常の運行で人体への影響はないとしているが、日本自動車工業会の自主規制では六価クロムの使用が禁じられている。国内各地の事業者では、同社製車両の運行見合わせや導入延期が相次いでいる。
奈良交通は、安全性が確認できるまで、このEVバスの運行を見合わせる。一方、EVバスを導入する方針に変わりはないとしている。
情報源:奈良交通ホームページ、奈良県報道資料「県内路線における初のEVバス導入について」(2023年2月14日)、
ビーワイディージャパン株式会社サイト、一般社団法人日本自動車工業会サイト、日本経済新聞電子版「BYD日本法人、バスに六価クロム 「人や環境影響なし」」(2023年2月23日)、NHK「奈良交通 EVバス運行見合わせ “部品に有害物質”報道受け」(2023年2月24日)
更新履歴:2023年2月16日掲載、2月24日、2月25日追記
奈良交通は、天理都祁線の針インター-国道山添の区間を4月1日に廃止する。奈良県地域交通改善協議会での協議の結果を受けたもので、運行は3月31日までとなる。
- 廃止される系統
- [38]針インター-山辺高校-国道山添
- [39]針インター→国道山添
- 廃止される停留所
国道小倉、国道切幡、国道神野口、国道山添
なお、天理都祁線のうち、天理駅-針インター-山辺高校の区間は引き続き運行する。
この区間の廃止により、山添村に乗り入れる奈良交通の一般バス路線は東山線のみとなる(村内区間は室津-北野)。
情報源:奈良交通ホームページ、広報やまぞえNo.676(山添村広報)
強い寒気の影響で、県内各地、京都府南部では1月24日から25日にかけて大雪となった。また、27日から28日にかけても再び降雪があった。
奈良交通は24日夜から25日終日にかけてと、27日から31日にかけて、一部の路線でチェーンを装着して運行した。道路の通行止めや路面凍結などにより、一部の路線では運休または運行区間を短縮した。
大雪の影響による運行状況は下記のとおり。なお、一般路線バスの運休の開始や終了、変更の正確な時刻は明らかでない。
高速バス・定期観光バス
- 夜行高速バス「やまと号」五條新宿線:24日・25日・26日出発便は運休
- 夜行高速バス「やまと号」TDR横浜線:24日・25日出発便は運休
- 定期観光バス:25日は全コース運休
- 高速バス奈良名古屋線:28日の名鉄バスセンター発7:40、JR奈良駅発11:50の便を運休
一般路線バス
京奈和自動車道、名阪国道などが通行止めになったことに伴い、一部路線で運休となった。
- 天理都祁線:24日夜間~25日終日運休
- 学研京都線:24日夜間~26日午前運休
- 東山線:24日夜の日笠→大平尾の便を運休
- 西大和団地線:25日午前、三軒屋-服部記念病院の間一時運休
- 桜井市コミュニティバス初瀬・朝倉台線:25日午前、大和朝倉駅-吉隠柳口の間運休
- 天理市コミュニティバス東部線:25日終日運休
- 木津川市コミュニティバス当尾線:25日~29日午前運休(29日は加茂駅東口発13:44から運行再開)
- 桜井市コミュニティバス多武峯線:27日~29日午前と31日午前、多武峯-談山神社の間運休(29日は桜井駅南口発12:50から談山神社まで運行再開)
このほか交通渋滞の影響により、下記の路線・地域で大幅な遅延があった。
- 都祁榛原線(25日午前)
- 王寺五位堂線(25日午前)
- 高の原梅美台線・木津川市コミュニティバス「きのつバス」(25日)
- 京田辺市内の路線(25日)
- 生駒市内の路線(28日午前)
情報源:奈良交通ホームページ
奈良交通は1月21日から霧氷バスを運行する。
積雪量や気象状況、社会情勢、感染症の状況により運休または内容を変更する場合がある。
三峰山(みうねやま)
三峰山の霧氷バスは、今季から往復とも事前予約が必要になる。
- 運行日:2023年1月21日から2月19日までの土日祝日
- 乗車前日の18時までに、電話またはネットで予約が必要。
- 運行時刻:
- ゆき
榛原駅8:15→みつえ青少年旅行村9:24
- かえり
みつえ青少年旅行村16:00→榛原駅17:09
- 運賃:榛原駅-みつえ青少年旅行村 大人1,380円 小児690円
高見山(たかみやま)
今季はゆきの便の発車時刻を30分繰り下げる。高見山の霧氷バスは予約なしで乗車できる。
- 運行日:2023年2月4日から2月26日までの土日祝日
- 運行時刻:
- ゆき
榛原駅8:45→高見登山口9:23
- かえり
たかすみ温泉前16:00→榛原駅16:43
- 運賃:
榛原駅→高見登山口 大人1,080円 小児540円
たかすみ温泉前→榛原駅 大人1,120円 小児560円
霧氷は空気中の水蒸気が木の枝に氷結してできるもので、木々に白い花が咲いたように見える。奈良県では東部や南部の山々で見られる。
現地は厳寒期の冬山であり装備や計画には十分な注意が必要である。奈良交通は、霧氷バスの乗車時には登山届を提出するよう呼びかけている。
情報源:奈良交通ホームページ