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「車両」に関する記事

【延期】ぐるっとバスにEVバス導入 路線バスでは県内初

奈良交通は奈良県と連携して、奈良公園周辺で運行する「ぐるっとバス」にEV(電気自動車)バスを2台導入する。

EVバスは電力で走行し排出ガスがないほか、エンジンの振動や変速時の衝撃もない。

車種はBYDジャパンJ6(都市型II)で、車体の大きさは県内で現在運行している小型バスと同等である。

「奈良公園ルート」と「若草山麓ルート」で各1台運行する。ぐるっとバスの運行がない日は、郡山若草台線など他の路線で運行する。


EVバスは当初、2月25日に運行を開始する予定であったが、延期されることになった。変更後の運行開始日は未定である。

BYD製EVバスをめぐっては、部品のさびを防ぐために六価クロムが使用されていることが判明した。メーカーは通常の運行で人体への影響はないとしているが、日本自動車工業会の自主規制では六価クロムの使用が禁じられている。国内各地の事業者では、同社製車両の運行見合わせや導入延期が相次いでいる。

奈良交通は、安全性が確認できるまで、このEVバスの運行を見合わせる。一方、EVバスを導入する方針に変わりはないとしている。

系統番号・鹿マーク採用から50年

2022年7月には、奈良交通の「系統番号」と車体側面の「鹿のシンボルマーク」が、それぞれ採用から50年を迎える。

系統番号

奈良交通における系統番号は、1972年7月1日に学園前駅発着の系統で初めて導入された。

学園前地区は「登美ヶ丘一丁目」、「登美ヶ丘東一丁目」、「登美ヶ丘西二丁目」など似通った名前の停留所が多く、乗り間違いもあったという。

解決策として、学園前駅の北口発着の各系統に1から11までの番号を付け、南口発着の各系統には21から25までの番号を付けた。同じ運行区間でも、急行と各停の系統番号は区分した。

系統番号は、車両前後側面の方向幕のほか、学園前駅ののりば案内や時刻表、系統図にも表示した。

のちに学園前地区の運行系統は、宅地開発による路線延長や近鉄けいはんな線開通に伴う路線再編などでしばしば変更されてきた。50年の時を経て運行区間が変わった系統や廃止された系統も多いなか、1、21、23系統など導入当時のまま存続している系統もある。

学園前駅で発車を待つ23系統赤膚山行き
系統番号が導入された当時のまま存続している系統の一つ、23系統(学園前駅-赤膚山)

鹿のシンボルマーク

奈良交通の車両の左右側面の鹿のシンボルマークは、1972年7月13日から導入された。大きく跳躍する鹿のデザインは、奈良の象徴であり、躍進を続ける奈良交通の象徴ともされる。

後年、乗合バス、貸切バスともに何度か車体の塗装デザインが変更されたが、鹿のシンボルマークは50年間変わらず車体を飾ってきた。

乗合バスの鹿のシンボルマークは、かつて白色の部分に配されていたが、近年は車両低床化の影響で緑色の部分にもまたがっている。

「もうひとつの京都」ラッピングバス 新デザインで運行

奈良交通は、「もうひとつの京都」(お茶の京都)ラッピングバスを2台運行している。

「もうひとつの京都」ラッピングバスは京都府が実施する事業で、府内の公共交通の活性化と観光需要の喚起を目的としている。今回は2020年度実施分に続く取り組みとなる。

府内に運行路線がある10の事業者が2台ずつ、「もうひとつの京都」の各エリアをイメージしたラッピングバスを運行する。

  • 海の京都:丹後海陸交通、京都交通
  • 森の京都:日本交通、西日本JRバス、京阪京都交通
  • お茶の京都:京阪バス、京都京阪バス、奈良交通
  • 竹の里・乙訓:阪急バス、ヤサカバス

奈良交通の「お茶の京都」ラッピングバスは、2023年3月31日まで下記の車両・路線で運行する。

  • 高速車(奈良200か・470(北大和営業所)):学研都市-京都直通バス
  • 路線車(奈良200か10-08(平城営業所)):主に祝園登美ヶ丘線

2021年度新車情報

奈良交通は2021年11月から順次新車を購入している。確認できている配属状況は下記のとおり。

  • 路線車
    • いすゞエルガ 2RG-LV290Q3
      平城営業所(奈良200か12-67~12-71)
  • 大和高田市「きぼう号」向け車両
    • 日野ポンチョ 2DG-HX9JLCE
      葛城営業所(奈良200か12-65・12-66)

大和高田市「きぼう号」全車ノンステップバスに

大和高田市と奈良交通は、コミュニティバス「きぼう号」の車両2台を更新し、12月1日から運行を始めた。

今回導入した車両は日野ポンチョ(2DG-HX9JLCE)で、これにより「きぼう号」は全車両がノンステップバスとなった(代替車両で運行する場合を除く)。

また、同日に「吉本病院前」停留所を「野口」に改称したほか、「中井記念病院」停留所を移設した。

2021年12月に大和高田市「きぼう号」に導入された日野ポンチョ
2021年12月に大和高田市「きぼう号」に導入された日野ポンチョ